2012年12月31日月曜日

Richard Byers氏の活動

Ishinomaki Light Projection Ceremony を主催した一人のRichard Byers氏が
イベント後に個人的に石巻市に約二ヶ月間滞在し、
撮りためていた写真を使った作品の展示会、
2012年10月24日〜11月25日の期間に
東京都浅草にあるGallery ef(ギャラリー エフ)でありました。

展開会中に発売されていたポストカードとカレンダーの売上は
復元市民の会に寄付される予定になっています。
石巻の馬っこ山(トヤケ森山)から撮影された風景などで構成されていて
とても美しいです。
そして特性の木製スタンドは「石巻工房」とのコラボレート作品みたいです。

ネットでも受注販売しているそうです。



石巻Sunlight - excerpt from Richard Byers on Vimeo.


来年2013年はオーストラリアのシドニー、そして石巻市の日和アートセンターでの
展示会の予定みたいです。
今はオーストラリアで様々な作品を鋭意製作中みたいです。
こちらの会からも、予定が詳しくわかり次第お知らせいたしますので、
是非とも足をお運びください。

そして、また来年、リチャードさんが石巻に来て再会出来るのを
とても楽しみにしています。

(四倉 由)


市民の会が新聞に取り上げられました。

2012年 12月 22日 日刊スポーツ 東北特集に
旧石巻ハリストス正教会の記事を取り上げていただきました。
これでまた現状を多くの方に知っていただきたいと願いします。

しかし、初代司祭の沢辺琢磨氏が、あの坂本龍馬のいとこだったということは
この記事で初めて知りました。
土佐、高知県ともこういうところで繋がっていたのかな。
思いは馳せます。

(四倉 由)

2012年 市民の会を立ち上げるまで 3

Ishinomaki Light projection ceremonyが始まり、
少しずつ、市民が噂などを聞いて駆けつけてきたり、
通りがかりの市民がリチャードさんの光を見て興味を持って来てくれたりと
少しずつ、少しずつ、教会の存在と現状が広がりつつあります。

その間に市民によるゲリラ的なパフォーマンスがあったり、
5月の終了前には石巻に深い縁のあるピアニスト、
和泉真弓さんと声楽家の佐藤貴子さんによる特別コンサートがあったり
色々な形で市民が教会堂に触れるきっかけがありました。

(photo: Richard Byers)

(photo: Richard Byers)

作品の展示が終わり、様々な人との再会、出会いがあり、
そこに気持ちが交錯していきました。
これを機に市民が中心になって
自分達の町の文化財を守って行こうとという気持ちが固まり、
2012年9月より石巻市民有志により、
「旧石巻ハリストス正教会復元市民の会」が発足されました。

旧石巻ハリストス正教会堂が復元されることを目指し
これから、情報発信や訴えかけなどの活動を継続的に続けます。

(四倉 由)


ゲリラ即興パフォーマンス
Mina × 雄勝町伊達の黒船太鼓 (黒小舟: 神山正行, 四倉由公彦 )

Ishinomaki Light Projection Ceremony - taiko and dance from Richard Byers on Vimeo.



Piano:和泉真弓  Soprano: 佐藤貴子

Ishinomaki Light Projection Ceremony - piano and soprano from Richard Byers on Vimeo.

2012年 市民の会を立ち上げるまで 2

Richard Byersさん達との出会いがきっかけになり、
我々親子も動き出しました。
通訳や翻訳作業や、石巻市の教育委員会、都市計画課とやり取り、
市長との面会を果たし4月11日にオープニングセレモニーを開催する
PR45に協力をして準備を急ピッチにすすめました。
Richardさん、新藤さんのPR45チームも石巻にずっと滞在しての作業でした。


2012年 4月 7日 石巻かほく


2012年 4月 10日 石巻日日新聞

オープニングセレモニーは東京で活動している
音楽団「SUNDRUM - サンドラム」と、美術家で音楽家の森戸麻里未さん、
石巻の音楽家として私(四倉 由)と鈴木寛子が参加し、
その場にあるものだけを使った表現で音を出すパフォーマンスをし始まりました。

(photo: Youichi Koizumi from Ishinomaki2.0)


Ishinomaki Light Projection Ceremony - opening night performance from Richard Byers on Vimeo.

2012年 市民の会を立ち上げるまで 1

なんとかしなければと思い、気がつくと年が明けて
もうすぐで震災から1年が経とうとしていました。
我が家は津波で被災し全壊した母屋の解体がようやく終わったところでした。

そのころから数ヶ月前に、教会堂には取り敢えずの防護の為の
足場とネットが掛けられているだけの状況でした。


そんな時に市民の会を立ち上げるのに大きなきっかけになる出会いがありました。

私(四倉 由)が数年前に渡豪していた頃の芸術家仲間から連絡があり、
Richard Byersさんという人が何かの文化復興活動で石巻に入っているから、
コンタクトを取ってみてほしいとのことでした。

早速コンタクトを取ってみると、
PR45という国道45号線沿いの被災地の文化財の記録と保存する
プロジェクトを新藤典子さんと二人中心で活動しているそうで、
旧石巻ハリストス正教会堂の緊急保存を市民に訴えるプロジェクトを
計画しているということで、石巻市内でのキーパーソンを
探しているけれど中々見つからないということでした。

これには僕も驚きました。是非とも早速会うことに。
プロジェクトの内容は、教会防護ネットにプロジェクションマッピングした
音に反応する光の映像作品の1ヶ月展示と数回のイベントで、
展示期間中に来られた一般市民の人の出す音、話し声だったり、
歌声や叫びなど、人の動きが目に見える光での反応が教会から返ってくるというものでした。
Ishinomaki Light Projection Ceremony

我々親子もこのプロジェクトに協力参加をすることにしました。

(四倉 由)


2011年3.11震災を受けてから 2

石巻の文化財の教会堂は約30年前の宮城県沖地震で被災し、
市民の気持ち、手により移築復元された。
その時に若かりし頃の会長も中心人物として関わっていました。
(石巻建青会)

そして今回の津波でもなんとか残ってくれた。
こんな時だからこそ、文化を守らなくては。
文明は戻ってくるが、伝統や文化が途絶えてしまったらもう戻らない、
会長の俊成(年思也)氏がよく言っている言葉でした。

教会堂は見るからにダメージが酷く、
これ以上ダメージが大きく広がる前に解体をしないと
明治時代のオリジナルの資材を残せません。
石巻市の全体の復旧状況が落ち着いた時に土地の問題に着手してから
復元をする必要があるということを、
自分達の復旧と同時に声に出して訴えることが精一杯でした。

(四倉 由)

朝日新聞 宮城県版 2011年 4月 13日


2011年 5月 12日 大崎タイムス



2012年12月30日日曜日

2011年3.11震災を受けてから 1

2011年 3月11日に発生した東日本大震災に被災し大津波を被りました。
我々親子(四倉俊成、由公彦)は自宅で被災し、4日間浸水で
家から出ることが出来ずにいました。

家を出ること出来てから見た光景は、その数日前までの記憶とは
程遠い悲惨な現状でした。
兎に角、家族親戚、友人達の安否の確認や町内や隣組で
困っているいる人達は居ないか、情報を調べそして何とかして発信をして、
食べものを探して、色々な人と物々交換をしてという日々でした。


そんな日々の中で内海橋を渡り湊方面に行く時に、
旧石巻ハリストス正教会堂が目に入りました。

ああ、耐えて残ってくれたんだ。
心がほんの少しだけ救われる、そんな震災直後のことでした。
(つづく)


(四倉 由)